2022年11月30日水曜日

裏庭の風景:12月

明日から師走。ことし最後の月だ。

冬になると裏庭の南天が赤い実をつける。この南天は,庭木の剪定にきてくれた植木屋さんが「この南天は珍しい種類だから大切にすると良いですよ」と言ってくれたものだ。そういえば近所で見かける南天はまさに実がたわわになっているのだが,この南天は少し上向きで,茎が撓むほど沢山実をつけるわけではなく,スリムで上品だ。

実際にはここ裏六甲に雪はまだ降っていないが,二十四節気の「小雪(しょうせつ)」は11月22日,「大雪」は12月7日だから,雪はいつ降ってもおかしくはない。木版画は南天に「小雪(こゆき)の降りかかる」様子を描いている。


汚れつちまつた悲しみに(中原中也)


篆刻は「師走」。縁は太く,中の文字は細いスタイルの朱文にした。師走の由来には諸説あるが,最も尤もらしい(Maximum Likelihood,なんか懐かしい言葉だなあ)のは坊さん(師)がお経をあげるために走り回る「師馳す(しはす)」らしい。4月に始めた裏庭シリーズも残りは一月(睦月),二月(如月),三月(弥生)の三つになった。あと一息。

2022年11月18日金曜日

アドヴェント

今月の27日はドイツではアドヴェントが始まる日だ。そろそろクリスマスの準備だなあと街を歩いていると,いつものお店のショーウインドウには既にクリスマスカードが飾られていた。

見覚えのある積み木のクリスマスツリー

シュトレンは既にアトリエ・ノーベンバー(Atelier11)に注文した。クリスマスについては準備万端。



2022年11月12日土曜日

空摺り

兵庫県立美術館の木版画教室(本田このみ先生→こちら)の今期の課題は「空摺り」だ。これは絵の具を使わない技法で,エンボスによく似た手法だ。手法そのものは絵の具を使わないということ以外はこれまでに習った木版画の彫りや摺りと大きな違いはないのだが,それを「どのような場面に適用するか」というもっとも重要なところが僕は,まだ十分理解できていない。

先生の例を参考にしながら,二つ三つ適用例を考えたのだが,なかなか良いアイデアが浮かばない。いろいろ考えている最中,ふと定年退職の直前2019年2月のイタリア出張の際,仕事の後に訪れたナポリの考古学博物館で見たヴィーナスを思い出した。大理石だからまったく色はないのだが,お尻の格好がなんとも言えず美しく思った。題名をみるとまさに「尻の美しいヴェヌス」。そのときに感じた美しさを空摺であらわせないかと,,,。なるほど色をつけてその時の印象を表すよりも,色無しの空摺りの方が良いような気がする。


Aphrodite Kallipygos


これで良いのかなあ,と半信半疑で教室へ持って行くと,先生を含めて意外に評判が良かった。というわけでアップロードします!


2022年11月4日金曜日

神戸元町界隈

今日は二週間ぶりの木版画教室。午前中は街をぶらぶらして気分転換。いつもの通りのいつものお店のウインドウの片隅に見慣れたジャスミンの版画が,,,。これを見て誰か一人でもちょっぴりにっこりしたらいいな。

ジャスミン

 

ぼーっと生きていると危険だ!

トイレの手すりで頭をしこたま打った。手すりというか硬い金属製のハンガーのようなもの。尖った角で打ったため,少しだけだが血が出てきた。それもすぐに止まったから大丈夫だろうとたかを括っていたのだが,夜になると傷口がズキズキ痛むし,打った側の目や耳まで痛いような気がする。しかし,肩こり...