2020年6月26日金曜日

雅号印

2013年に,U先生の書道教室に通い始めた。年末に年賀状用に馬の判子を作成したのが,僕の篆刻のはじまりである。石を彫るため,先生から「窮石」という雅号をいただいた。それ以来,書道や篆刻の作品には,この窮石という落款印を使うこととなった。台北での展覧会,唐山での展覧会にも窮石の名前で作品を出品した。

いろいろな場合に対応するため,大きなものから小さなものまで,沢山の判子がある。


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すべてが「窮石」ではなく,独自に考えたものもあり,場合によって使い分けている。上から,「窮」,「窮石」,「阿北斎」(あほくさいと発音),「窮石翁」,「一老山人」(一郎と一老をかけている),「窮石」,「窮石」。最近作ったものには,斉白石の影響が強く出ているのは明白。


2020年6月25日木曜日

氷室饅頭が届きました。

今年もまた,F先生から,氷室饅頭がとどいた。先生は毎年,夏と冬に金沢のお菓子を送ってくれる。まさに仰げば尊し,和菓子の恩である。先生には学部,大学院の学生時代からお世話になり,僕はずっとお手本としてきた。

3月には,先生はこれが最後の仕事だと,1つの論文を発表された。世の中の間違った考えを見事な論理で正すという論文だった。先生の最後の論文の作成過程で,何度か議論させていただいたことはとても光栄なことだ。

版画や篆刻に明け暮れる毎日だが,先生に接すると,やはりまだ研究を続けなければと思わされる。いつまでも元気で,僕のお手本でいていただきたい。



2020年6月22日月曜日

四神の判子を作りました。

木版画と篆刻でそれぞれ昔挑戦した,四神に再挑戦した。大きさは24ミリ四方。鉛筆を比較のために示した。

もとはすべて瓦當紋。前回の篆刻は簡単化したが,今回はできるだけオリジナルに忠実に細部まで再現すべく努力した。


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残念ながら,写真を撮った後,朱雀の石(印影は丸いが,石は正方形)の四隅を綺麗に掃除しているときに手が滑り,壊してしまった。したがってこの朱雀は歴史的遺産(?)になってしまった。



2020年6月21日日曜日

夏至

本日6月21日は夏至。庭で満開の紫陽花を版画にした。同じ色だが花弁の部分は3つに分けて重ね押しをし,花弁の重なりを描いた。版画教室のH先生のような優しい色合いのものにしたかったのだが,単に薄い色合いになっただけである。まだまだ修行が足らない。

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紫陽花については次のような白居易の漢詩がある。

紫陽花誌

何年植向仙壇上
早晩移栽到梵家
雖在人間人不識
与君名作紫陽花

しかし,この紫陽花は今私たちが見る日本の紫陽花とは別物のようだ。





2020年6月12日金曜日

メスキータ展

版画教室の先輩3名と,西宮の大谷美術館へ,メスキータ展を観に行ってきました。




共同の仕事のため,20年間毎年のようにオランダへ行きましたが,メスキータは知りませんでした。エッシャーの先生で,アウシュビッツで亡くなったとのこと。作品はほとんどがモノクローム。僕と同じ対象物をみても,それを捉える目や心,そしてそれを木版画に表す表現力がまったく違うこと(あたり前なんだが)に衝撃を受けました。図録を購入,モノクロームに挑戦してみようという気になりました。

コロナ禍の中,入場は予約者だけに制限され,入場時には体温の測定と手の消毒。。会場にいるのは10人足らず。日本では珍しくゆったりとした気分で堪能しました。


2020年6月5日金曜日

芒種

6月5日は芒種。麦畑を題材とした木版画を作成した。苦手のぼかしの手法を用いたが,少しばかり上手くいった。背景に山並みのようなものが見えるが,これは意図したものではなく偶然の産物。ケン・ローチの『麦の穂をゆらす風』(The Wind That Shakes The Barley)から着想を得た。空に舞うのはアイルランドのハンチング。


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ぼーっと生きていると危険だ!

トイレの手すりで頭をしこたま打った。手すりというか硬い金属製のハンガーのようなもの。尖った角で打ったため,少しだけだが血が出てきた。それもすぐに止まったから大丈夫だろうとたかを括っていたのだが,夜になると傷口がズキズキ痛むし,打った側の目や耳まで痛いような気がする。しかし,肩こり...