2019年8月2日金曜日

一版多色刷

木版画教室で習った「一版多色刷」の技法で木版画を作成しました。一つはカミさんが昔描いたデンドロビウム,もう一つは1988年ヨーロッパ金融学会での報告のため訪れたイスタンブールのバザールで買い求めた魔法のランプ。ただしいまだに魔神は現れない。

デンドロビウムには「華圉」,ランプには「紫夢」という題名をつけ篆刻を作成しました。「華圉(かぎょ)」は魯迅が「門外漢の文談」を投稿した際に用いた筆名。魯迅は筆名を200近く持っていたらしい。篆刻は銭君陶(せんくんとう)の『魯迅筆名印集』の模刻。圉はもともと牢屋という意味らしいが,馬圉(バギョ)・牧圉(ボクギョ)は馬や牧場の世話をする人だから,もしかすれば華を世話する人かもわからないが,本当のところはわからない。

華圉




ランプは「紫夢」という題名をつけました。篆刻は斉白石(せいはくせき)スタイル。紫煙なら煙草の煙になったしまうのでいろいろ考えた挙句,紫色の夢にしました。いずれも普通の木版画とはずいぶん異なる雰囲気になりました。







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