退屈なので,ぶらっと街まででかけた。旧居留地界隈をぶらぶらしているといつものお店のショーウインドウに,障子越しの「桔梗と月」の版画が,,,,。今日は9月最後の日なんだな。「桔梗と月」も今日が最後かな?
ウィンドウの片隅に見覚えのある木版画が,,, |
明日から10月。すっかり秋らしくなってきた。今年もなんとか暑い夏をやり過ごすことができた。涼しくなって,集中力が少し戻ってきたように感じる。読書三昧の毎日。日本を含めて世界中,憤る出来事ばかりだ。僕の貧弱な頭脳では考えても考えても「これだ!」という解決策はみつからないが,諦めずに考えることは続けようと思う。すべてのことに共通する原因についてはなんとなくわかってきたのだが。
9月から咲き始めた裏庭の菊芋(キクイモ)も盛りは過ぎたようだ。キクイモは秋の花としては,鶏頭,ダリア,コスモスほど知名度は高くないが,その大きな黄色い花は春夏を過ぎて寂しくなった裏庭を華やかにしてくれる素敵な花である。特に秋の青い空に黄色い花弁がよく映える。本当はそれを木版画にしたかったのだが,出来上がったものはまるで真夏の風景のようだった。そこで背景色を,薄い栗色(洋菓子モンブランのクリームの色)にして秋らしさを表すことにした。
秋の菊芋 |
(注1) 出雲大社には縁結びの神様である大国主の尊(おおくにぬしのみこと)が祀られている。神無月に全国の神様が集まる目的は,膨大な量の縁結びを手分けしてするためである。縁結びには糸が用いられ,こちらの端をあの人に,もう一方の端をあの人にという具合に次々と縁結びをするのだが,何せ道具が糸だから絡れてこんがらがってしまうこともある。これが巷に溢れる「絡れた」関係の原因らしい。ただし,これは五代目志ん生の落語の枕。確かな根拠はない。そもそも「神」に関することには根拠のないことが多い。
K大学のゼミナール(以下ゼミ)一期生のU君から,贈り物が届いた。U君とは卒業以来30年以上会っていないが,年賀状のやりとりはいまだに続いている。定年を機に年賀状を元旦に着くように送るのはやめてしまったが,いただいた年賀状には丁寧に寒中見舞いの返事を出すようにしている。そのためか,こちらからは出さないにもかかわらず,いまだに多くの人が 元旦に年賀状を送ってくれる。彼もその一人だ。
卒業後,外国為替専門のT銀行(今は合併を繰り返しメガバンクとなり,銀行名の一部にその名前が残るだけである)に勤めたU君は,中国勤務が長く現在も上海にいる。コロナ禍の厳しい外出制限で自宅にいることが多く,このウェブログ「晴走雨刻」は夜な夜な,良い時間潰しになったらしい。
そんなわけで僕が道楽に篆刻を楽しむことがわかり,今回の一時帰国に際し,上海から篆刻の書籍や博物館の図録などを持ち帰りそれをわざわざ郵送してくれたわけだ。書籍や図録は僕の道楽にぴったりのもので,眺めているだけで楽しく幸せな気持ちになる。加えて道楽とはいえ,とても勉強になる。ありがとう!
図録と篆刻の書物 |
本日から九月。近づく大型台風のためお天気は雨模様だが,九月と言えばやはり月。穏やかで静かな夜長を表すのに月はもってこいだ。そういうわけで裏庭に咲く桔梗を木版画にした。実は桔梗は7月の初めにたくさん咲いた。秋の七草というのに,暑い夏の盛りに咲くのだなあと思っていたが,なんと八月の末から再び咲き始め,現在も咲いている。薄紫の綺麗な花だが,月と共存させたくて夜の風景とした。
月と桔梗 |
わが家の和室(雪見障子と琉球畳) |
今週末の土曜日(12月21日)は冬至。北半球では一年で夜が一番長い日だ。ただし日の入りが一番早いわけでも無いし,日の出が一番遅いわけでもない。日の入りから日の出までの時間が一番長いというだけだ。実は,日が暮れるのが一番早い日は冬至より少し前,日の出が一番遅いのは冬至より少し後にな...