本日から九月。近づく大型台風のためお天気は雨模様だが,九月と言えばやはり月。穏やかで静かな夜長を表すのに月はもってこいだ。そういうわけで裏庭に咲く桔梗を木版画にした。実は桔梗は7月の初めにたくさん咲いた。秋の七草というのに,暑い夏の盛りに咲くのだなあと思っていたが,なんと八月の末から再び咲き始め,現在も咲いている。薄紫の綺麗な花だが,月と共存させたくて夜の風景とした。
月と桔梗 |
家には小さな和室がある。唯一の和室で普段はほとんど利用しないが,来客が泊まっていくときに利用している。南西の角にあるのだが,ちょっと「おしゃれ」なところもある。
わが家の和室(雪見障子と琉球畳) |
一つは「雪見障子」。障子の下半分を上下にスライドさせることができ,庭の様子をガラス越しに眺めることができる。実際,裏六甲は冬には雪がちらつくことも多い。そのようなときガラス越しに見る雪景色は素敵だ。もう一つは畳。実はこの畳は形状は正方形の「琉球畳」だ。通常の畳ではなく「和紙」を素材としているため,畳独特の匂いはしないが,色褪せも少ない。
木版画は,この和室からみた庭の桔梗だ。桔梗は見えるのだが,図はまったくの想像。桔梗が月と同時に視野に入るかどうかはわからない。篆刻は和風月名の「長月」。由来は長い夜の月という説が有力。まだまだ暑さは残るが,確実に日の暮れるのは早くなっていることが実感できる。
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