緊急事態宣言下,不要不急の外出を控えて二ヶ月になる。外出は病院での定期検査,近所の散歩,例のパン屋さんへの小一時間のドライブぐらいだ。ずっと家にこもっていると,これまでに訪れたところ,これから訪れようとしていたところなどいろんな光景を妄想する。
これまで京都のお寺の版画を作成したが(雲龍院,三十三間堂,東寺),お寺ではなく,神社だが,何故かふと伏見稲荷の千本鳥居が頭に浮かんだ。稲荷といえば狐だが,狐のおかげでとても神秘的な空間になる。
千本鳥居 |
版画は,墨の濃淡と,朱色の二色。一つおきに彫った鳥居の版を二つ,黒い部分の班を一つ,グレーの道と同色の狐の重ね押し合計五枚の板を使った。刷りはかすれ,ズレているが,そのおかげで立体感が出たように思う。実は,この版画は,いままで試行錯誤で作成した木版画のなかで,僕が木版画を始めた時にイメージしていた木版画に一番近い。
篆刻は,もちろん「伏見稲荷」。僕はいなり寿司が大好物た。
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