木版画教室(兵庫県立美術館)の今期の課題は,同じ版(絵の構図)を用い,摺に際して色の違いだけで四季を表すと言うものだ。以前同じようなこと(各四季をそれぞれ単色の濃淡だけで表す)を独自に試みたことがあるのだが,「やはり色だけでは四季の移ろいを表すのは困難」という結論に至り,春は自転車,夏はカヌー,秋はジョギング,冬はスキーという「小細工」を施した。
今回は,単色という制約は外れたが,あまり複雑な構図は色使いが難しくなる。そこで,ありきたりだが「静」の「山と森」と,「動」の「バッグを持った女性」という二つの単純な構図とすることにした。ここでは,まず「山と森」題して「裏六甲の四季」を紹介することにしよう。
単純な構図だが,実はちょっとした工夫をしている。森の木は3回摺で色の濃淡を着け(秋だけは異なる色を用いた),さらに木の幹も色の濃淡を着け奥行き感を出した。この色を重ねるという方法はいかにも「木版画」らしく最近僕はこの手法を使うことが多い。上から
- 春の午後
- 夏の朝
- 秋の夕暮れ
- 冬の夜
Die vier Jahreszeiten hinter dem Berg Rokko
Der Frühlingsnachmittag |
Der Sommermorgen |
なぜかこの版画にはドイツ語が似合うような気がしたので,それぞれにドイツ語のキャプションを付した。
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