2022年2月12日土曜日

紙の箱

今期の木版画教室の課題の紙の箱を作成。木版画をボール紙の箱に貼り付けるというシンプルなものだが,いざやってみるとこれが難しく丁寧な仕事が求められる。皆さん,いろいろ素敵な図案を考えられていたが,僕はちょっと手抜きで作業の軽減,市松紋様を基礎とした単純な図案にした。

定規とカッターナイフで格子状に切り込みを入れ,格子を一つおきに彫り進む。格子については2センチ四方の格子と1センチ四方の格子の2種類を作成した。そして見当を垂直方向と水平方向にシフトさせてることで少しだけ複雑な色付き市松模様を作成する。

版木:2センチ四方の格子


版木:1センチ四方の格子

この方法はシフトの方向,シフトの幅,使用する色によって高い拡張性を有している。今回は,以下の方法を採用した。

  • 2センチ四方の格子は垂直方向,水平方向にそれぞれ1センチのシフトで合計三回の摺り。色は薄いグレー(白にほんのわずかの黒),黄色(レモンイエローに少しだけイエローディープを混ぜたもの),青(セルリアンブルー)の三色。これで地色を含めて8色作り出すことができる。
  • 1センチ四方の格子も同様それぞれ5ミリずつシフト。色は寄木細工をイメージして,ピンクベージュ(白にほんのわずかのバーントシエナとオペラレッド),前述の黄色,ダークブラウン(バーントシエナと黒)の三色
シフトの少しぐらいのズレは気にならないが,わずかな濃さの違いで全然ちがう印象の像になってしまう。要点は色の濃さ(水の量)のバランス。今回2センチ四方が比較的イメージ通りの像となったが,1センチ四方はダークブラウンが少々濃かったので最初にイメージしていた像とはすこし異なるものになり寄木細工のイメージは薄い。

2センチ四方の格子

1センチ四方の格子

そしてこんなに素敵な紙箱が出来上がった。ところどころ間違いがあるが初めてにしては上出来だ。特にこのみ先生が用意してくれた色付きの厚紙が素敵だ。何をいれようかな?


第一の箱


第二の箱



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