明日12月7日は大雪。いよいよ12月に入り,寒さも一段と増した。大雪はその字の通り。日本の北端ではもう1メートル近く雪が積もっているそうだ。版画に特に説明は不要。以下の文章を引用するだけで十分だ。
キリマンジャロは、高さ19,710フィートの,雪におおわれた山で,アフリカ第一の高峰だといわれる。その西の頂はマサイ語で,「神の家(ヌガイエ・ヌガイ)」と呼ばれ,その西の山頂のすぐそばには,ひからびて凍りついた一頭の豹の屍が横たわっている。そんな高いところまで,その豹が何を求めて来たのか,今まで誰も説明したものがいない。
ヘミングウェイ/龍口直太郎訳『キリマンジャロの雪』
僕も今,確実に「神の家」へ向かって,一歩一歩登っている。12月に入り,中学・高校の同級生H君が亡くなったとの知らせがあった。H君とは特に親しかったわけではなく,卒業後も数回会っただけだ。しかし,中学・高校時代,彼には圧倒的な存在感と包容力があり,彼は僕にとってヒーローだった。そのため,亡くなったということを知り,身体中から悲しみがこみ上げてくるような感覚を覚えた。その悲しみと喪失感はなかなか治らない。
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