2023年3月29日水曜日

帽子のお話:衣替え

帽子を愛用して既に10年以上が経つ(愛用の契機はこちら👉)。定年後帽子をかぶる機会はめっきり減った。特にチャコールグレーの帽子は,この冬,京都のお茶会に招待された時にグレーのスーツに合わせてかぶったのが唯一の機会。それでも毎年秋になると愛用の二つの帽子を出してくる。お気に入りはグレージュのショートブリム。これは色合いと通常より狭い鍔(ブリム)がカジュアルな服装にマッチするため,この冬も何度かかぶる機会があった。

チャコールグレー(左)とグレージュ(右)の帽子

すっかり春らしくなったので帽子の衣替えをすることにした。衣服の衣替えは洗濯を伴うし,時期や収納場所の選択などが難しく,僕の手に負えるものではない。しかし帽子だけは毎年自分でやることにしている。帽子は洗濯はしなくても良いものの,たまった埃を丁寧に取り去ることが必要で,帽子の形状にあわせた専用のブラシがある。

微妙なカーブのついた専用ブラシ

このブラシでピンチ,ブリム,クリースといった部分のフェルトについた埃を丁寧に払っていく。そして帽子の形状を一定に保つようにして固い立派な箱に仕舞い込むのである。

型崩れを防ぐため型紙の窪みに帽子を入れる

箱の蓋をして完了

しかし,この作業は,いうほど難しくはなく,一つ10分もあれば十分。愛用の帽子はどちらもボルサリーノ。アランドロンとジャンポールベルモンドの映画の題名にもなったイタリアの老舗の帽子屋のものだ。この冬はあまり帽子をかぶる機会はなかったが,次の冬は出かける機会も増えるだろう。帽子をかぶることが増えることを楽しみにしている。



 







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