2022年10月31日月曜日

裏庭の風景:11月

明日から11月。朝晩はすっかり冬の気配だ。裏庭で,ふとジャスミン(ホワイトプリンセス)の花が一輪だけ咲いているのを見つけた。近くによると微かに良い香りがする。「ホワイトプリンセスの開花時期は9月から11月,晩秋の花」という記述を信じて,それを11月の木版画とすることに決めたのは9月の終わりだった。ジャスミンの花は満開ということはなく,一つ咲いては消え,別の花が一つ咲いてはまた消えを繰り返す。花が咲き誇るというような感じではない。今は最後の花がまさに咲こうとしている。明日にはそれが咲くだろう。

ジャスミンの葉

ジャスミンの花や木をそのまま木版画とするのではなく,それから連想されるジャスミンティーのイメージをちょっとばかり幻想的な木版画にした。これはコンビニエンスストアに売っている味気ないペットボトルに入ったジャスミンティーではない。アイスブルーの背景に,葉の色は,ライトブルー,ミドルブルー,ビリディアンの三色,ティーポットからジャスミンの香りが立つイメージを描いたつもりだが,やはりそこは才能が不足しているため,そのような雰囲気は醸し出せなかった。

ティーポットとジャスミン

篆刻は11月の月名,霜月。由来には諸説あるが「霜が降る月を略して霜月」が有力。長月,神無月と朱文が続いたので,霜月は細めの白文とした。霜という漢字は僕のお気に入りの一つだ。

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