2022年10月29日土曜日

僕の「奥の細道」(VI)2022年10月29日

昨日金沢に到着した。今日は今回の一人旅の最終日。あとは神戸まで帰るだけだ。昨日の走行距離は290キロとそんなに多いわけではない。しかし旅も6日目になると疲れが出たのか金沢に到着後,ホテルですぐに居眠りしてしまい,街を散策することができなかった。朝早く目が覚め,美味しい朝食を済ませた後,ぶらりと町の散策にでかけた。まずは徒歩で15分にある東茶屋街。とても風情のある街で,さらに早朝のため,地元の人以外の観光客もおらず,居心地がすこぶるよい。金沢も今回どうしても訪れたかった町だ。

学生時代からお世話になったF先生は金沢の出身だ。厳しい先生であったが,定年後もよく僕の研究室を訪ねてくれ,夏と冬には金沢のお菓子を送ってくださる優しい先生だった。まさに「仰げば尊し,和菓子の恩」である。

指導教官だった経営統計論のM教授と証券市場論のF教授,それともう一人経営数学のI教授はすべて同じゼミナールの出身という繋がりがあり,ずっと親しくされていた。F先生は2020年,「二人展」の相方Dさんが亡くなった三ヶ月後に亡くなった。僕は直接論文の指導を受けたわけではないが,研究者としてずっとお手本としてきた先生である。

東茶屋街にそのお菓子屋や,ホテルから東茶屋街への途中にはときどき先生がくださった飴の飴屋もあった。早朝で,まだ開いていなかったが,とても風情のあるお店だった。茶屋街は格子や石畳など風情あるとても居心地の良いところだった。

老舗のお菓子屋

東茶屋街の街並み


浅野川

老舗の飴屋

当初は,奥の細道結びの地である岐阜県の大垣市に立ち寄って帰る予定だったが金沢がすばらしく,もう少し午前中金沢を散策することにした。とても素晴らしい街でとても半日では足らない。いくつか見所は回ったが日を改めてまた金沢を訪れるつもりだ。

西茶屋街の街並み

西茶屋街の街並み

犀川

犀川の畔に,芭蕉の句碑を見つける。

あかあかと
日は難面も
あきの風

  芭蕉
予定通り大垣に立ち寄る時間は残っていたが,金沢のあまりの素晴らしさに「もうこれで十分」と考えこの地を今回の一人旅の結びの地とした。日光や那須,高速で素通りした敦賀など今回行けなかったところは日を改めて行こうと思う。お昼過ぎ金沢を出発,昔山登りに行く時によく使った北陸自動車道を経由して,息子家族の住む京都へ立ち寄り,少しばかりのお土産を渡し,孫と将棋を一局。夜無事神戸に到着。僕の「奥の細道」は終了した。今日の走行距離は364キロ。7日間で合計2,412キロ走行したことになる。

今回のロードスターでの一人旅,旅の見どころをポイント,ポイントで楽しむというよりは,移動の間,車の窓からのみる景色の連続がとても素敵だった。これは車での旅でしか味わえない。特に山形の山道,のどかな庄内平野,月山や鳥海山の眺めなど素晴らしいものだった。



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