2026年5月21日木曜日

小満:二十四節気

5月21日は啓蟄。小満の版画はさくらんぼ。ちょうど東北旅行を計画中に思いついた図案だが,実際に山形へ行くと,道沿いの果樹園のさくらんぼはまだ実っておらず,さくらんぼは小満の図案としては少々早すぎた。しかし遅れるよりは早めの方がずっと良い。

版画はいろいろなタイプを試行錯誤している最中。先ずは黒い線で輪郭を描くという方法(重主版法と呼ぶらしい)でやってみた。版は背景のグレー,さくらんぼの赤,輪郭の黒の3版だから比較的早く出来上がった。正確に言えば器は輪郭がなく黒がベッタリ。左端のさくらんぼの輪郭が少し欠けたが仕方がない。もっと細い線で輪郭を描きたかったが今の力ではまだまだ難しい。

さくらんぼ(主版法)



さくらんぼ(小さな額入り)


出来上がりはまあまあだが,やはり黒く太い輪郭のせいで,初夏らしい清々しさがない。そこで版をを重ねるいつものタイプ(分解法と呼ぶらしい)も作ってみた。ここでも枝を細く彫るのが至難の技。お皿は木製をイメージしているが,ぼかしの手法を使い影を表してみた。少し小満の清々しさが出たように思うが,どうだろう。


さくらんぼ(分解法)






2026年5月5日火曜日

立夏:二十四節気

 5月5日は立夏,暦の上では夏の始まりだ。山も海もまさに「夏きたるらし」最初の二十四節気シリーズではプチトマト,二回目は梅酒を題材にしたが,今回はがらっと趣向を変えて飛魚と積乱雲。先日カミさんのお供で九州へ出かけた(前回の投稿参照)。用事があるのは大分なのだが,用事のあと足を延ばし島原,平戸を訪ねた。昨年訪ねた天草の潜伏キリシタン関連遺産がとても印象的だったので,今回は島原の原城跡,長崎外海,平戸の関連施設を訪ねた。

大分筋湯温泉、小松別荘を朝出発し,熊本港から小さなフェリーで島原港へ渡る。目的は原城。原城跡の海辺を散策しながら昨年訪ねた天草方面を眺めていると遠くのあちこちで魚が海面から飛び上がる。てっきりこれが、わがや御用達の「あごだし」の「あご」だと思い,それを図柄にしたわけだ。ただ訪ねたのは立夏の一ヶ月ほど前,あいにくの天気で雨模様だった。しかしそこは写真とは異なり,妄想もOK(論文ならデータ改竄でアウト)。青空と積乱雲を背景として立夏の木版画にした。上手下手は別問題として,夏の始まり感がうまく出せたと自画自賛していた。

飛魚と積乱雲

飛魚と積乱雲(小さな額入)

ただ実際に有明海で見た魚の飛び方は少し自分が想像していた魚の飛び方と異なるので気になっていた。調べてみると,原城跡で見た光景はやはり、「あご」が飛んでいるのではなく,ムツゴロウの求愛ダンスのようだ。求愛ダンスは通常5月から7月らしいが,4月にも見られるとのこと。というわけで実際に見たものとは何の関係も無い図柄になったが,まあいいか。


小暑:二十四節気

7月7日は小暑,いよいよ本格的な夏の到来。木版画の絵は熊本と島原を結ぶ小さなフェリーボートとカモメ。実際にこのフェリーに乗ったのは4月の上旬,あいにくの曇り空で肌寒い日だったが,穏やかな 有明海の心地よい船旅 をカモメと一緒に楽しんだ。 雨の中の旅行だったが,原城をはじめ、長崎の...