子曰く
学びて時にこれを習う
亦説こばしからずや
朋有り遠方より来たる
亦楽しからずや
カルカニーニ学長とムッソ教授 |
カルカニーニ学長と私 |
宴の後,若女将に感謝 |
![]() |
ローマ・ワークショップの宣伝ポスター |
子曰く
学びて時にこれを習う
亦説こばしからずや
朋有り遠方より来たる
亦楽しからずや
カルカニーニ学長とムッソ教授 |
カルカニーニ学長と私 |
宴の後,若女将に感謝 |
![]() |
ローマ・ワークショップの宣伝ポスター |
ロードスターを息子に譲ることにした。6月1日の日曜日がラストラン,遠く離れた息子の家まで運転して行った。朝出発して夕方到着,無事にロードスターを届けることができた。
![]() |
途中のサービスエリアにて |
このロードスターで,信州,九州,四国,東北などいろんな所へ行った。年に2回の和歌山までの墓参り,週に一度の山越えの道を通って食パンと和菓子の買い出しと,まさに相棒と言う言葉がピッタリの車だった。
ガレージのいつもの場所にもう無いのは少し寂しいが,他人に渡ったわけではない。息子のところにあるのだから安心だ。単なる移動手段ではない特別の車として息子家族に潤いを与えてくれるだろう。
これからはカミさんと一台の車を共用することになる。これまでのように,いつでも自由に使うと言うわけにはいかないが,だんだん増えてきたキャンプギアを積み込むにはロードスターよりも便利になる。
ロードスターキャンプ |
ロードスター・魅惑の小容量トランクルーム |
ロードスターの記録
入り口の看板(左が「待月」) |
受付の上の垂れ幕 |
兵庫県立美術館のパウル・クレー展を観に行ってきた。パウル・クレーを観るのはこれが2回目。1回目はずいぶん前になるが,ベルン(スイス)のパウル・クレーセンターだった。チューリッヒ工科大学(ETH)での報告が終わった後、少し足を延ばして ベルンまで出かけた。チューリッヒからベルンまでは列車で一時間あまりだ。
県立美術館・会場入り口の看板 |
パウル・クレーセンターはとてつもなく大きかった。たくさんの作品を鑑賞した。どれもとても素晴らしく印象的だった。体調が悪く,出国時からずっとしんどい出張だったが、のんびり作品を鑑賞していると幾分かましになった。すっかりファンになり,帰国後しばらくして本を購入したぐらいだ。
![]() |
パウルクレーセンター (ベルン) |
![]() |
パウルクレー『造形思考』(ちくま学芸文庫) |
今回,素人の戯れとはいえ,木版画を楽しむようになったためか,パウル・クレー展は,ただ作品を楽しむだけでなく,とても勉強にもなった。もちろんパウル・クレーは僕とは遠く離れた別世界の大芸術家なんだが,彼の言っていることには素人の僕でも共感するものがとても多い。作品はすべて素晴らしかった。
明日4月20日は穀雨。春の終わりを告げる時期だ。あと二週間すれば立夏,夏が始まる。一昨年の立夏「絵に描いた柏餅」から始めた新二十四節気の木版画シリーズも今回が最後。途中中断したが,昨年末の「力作のない木版画展」(こちら👉)を機に再開しやっと完成した。これでひと段落。一息ついてから新しいことに挑戦しよう。
穀雨のテーマは筍。非現実的だが,筍をブルーにすることで雨後の竹林に筍が生えている雰囲気を出してみた。篆刻は今回新しく楕円形のものを朱文で作成した。丸い石は真っ直ぐ垂直に押印するのは至難の業だ。
![]() |
竹林の筍 |
最近,必ずしも対象物の現実の色ではなくても,雰囲気を表すにふさわしい色ならばどんな色でも良いのではないかという気がしている。以前の「異邦人」でも黄色い空に白い太陽でアルジェリアの日がジリジリと照りつける暑い日を表してみた。
異邦人よりアルジェリアの太陽 |
ブルーと深いグリーンで冷んやりした竹林の中を表したのだが,どことなく福田平八郎風だ。昨年作品を直に鑑賞してからすっかり福田平八郎のファンになってしまった(こちら👉)。
「赤いコートを着た女」の構図がとても気に入って,同じような大きさの,同じような構図の木版画を作りたくなった。ふと思い浮かんだのが大分駅にあるフランシスコザビエル像。明示的に手を描かなかった「赤いコートを着た女」に対して,フランシスコザビエルは大きく手を広げている。それを特徴として木版画を作った。ただし実際の銅像の頭は傾いてはいない。
大分駅のザビエル像 |
自作のザビエル |
Also Sprach Xaver:Fängt es an zu regnen?
それとも,何かを尋ねられて両手を広げ「私にはわからない」と答えているようにも見える。この発想,中学高校とカトリック系の学校に通ったにもかかわらず不謹慎極まりない。
清明の版画(花見団子)で予告したとおり,今日中学高校の友人三人と丹波篠山まで花見に出かけた。しかし山間の篠山はまだ七分咲。満開には少し早かったようだ。3年前に始まった花見の会,一年目は少し遅くて桜はほとんど散ってしまい,遅咲きの御室桜(👉こちら)に滑り込み,二年目の夙川(👉こちら)は,前年の失敗を踏まえて早めに計画したがあいにく桜は三分咲。なかなか満開の桜には巡り合わないが,出遅れ→三分咲→七分咲と日程は確実に満開に収束している。来年はきっとどこかで満開の桜に出会うだろう。
七分咲の桜:篠山城跡 |
七分咲の桜:篠山城跡 |
桜は満開ではなかったが,素敵な食事を楽しむことができた。篠山に行くのは初めて,どこで食事をすれば良いかもまったくわからない。そこで児童館でいつも大変お世話になっているK先生に相談したところとても素敵な古民家レストランを教えていただいた。地元の食材を使ったとても美味しい料理を堪能した。自動車で行ったため,残念ながらお酒は抜き,まあ昼間だから仕方がない。しかしお酒なしでも十分以上に食事を楽しむことができた。K先生ありがとう!
外から見るとレストランとは思えない素敵な古民家 |
地元の食材を使った前菜 |
これまた地元の自然薯のとろろ |
K先生推薦の地鶏料理 |
たとえ偽りの春だろうと,春が訪れさえすれば,楽しいことばかりだった。問題があるとすれば,どこですごすのが一番楽しいか,という点に尽きただろう。一日を台無しにしてしまうのは人との付き合いに限られたから,面会の約束さえせずにすめば,日ごとの楽しさは無限だった。春そのものとおなじくらい楽しいごく少数の人たちを除けば,幸福の足を引っ張るのはきまって人間たちだったのである。
ヘミングウェイ/高見浩訳「偽りの春」,『移動祝祭日』(新潮文庫)所収
![]() |
当たり前だ皆同い年。 同じ中学高校に通ったのは50年以上前 |
再び小さな正方形の額。今回はコーヒーポット。昔使っていた,木の取っ手のあるコーヒーポットの版画を入れた。このポットでお湯を沸かし,下に散らばっている豆を挽いてドリッパーでカップに濾過して飲むのが正しいが,そのプロセスを適当に省略して,そう言う日常を単純化して描いたわけだ。何せ5センチ四方足らずの小さな絵だから省略は必須。「赤ワイン」,「赤いコートの女」と鮮やかな色合いが続いたから今回はおとなし目の色合いにした。
明日3月20日は春分。科学的には昼の長さと夜の長さが等しくなる日だが,漢字の意味するところは,立春(春の始まり)と立夏(夏の始まり)のちょうど中間点。つまり春真っ只中なんだが,実は瀬戸内海に面した温暖な地域であるここ神戸でも昨日は雪が降った。今はお彼岸の期間,明日春分はその中日にあたる。そこで季節の版画は,「ぼた餅」にした。添えた言葉は「棚からぼた餅」ではなく絵そのもの「箱からぼた餅。」なんの意味もない見たそのまま。
![]() |
餡子ときな粉のぼた餅 |
子供の頃は,これを「ぼた餅」ではなく「おはぎ」と呼んでいた。「おはぎ」は秋分に食べる「ぼた餅」で,「ぼた餅」は春分に食べる「おはぎ」ということだ。つまり,物理的には両者はまったく等しいものらしい。
明日は京都に住む息子家族と一緒に和歌山までお墓参りにいくつもりだ。お天気は回復するようだ。阪神高速湾岸線を利用して自動車で行くのだが,関西国際空港を右手に見ながら,阪和自動車道へ分岐するあたりでとても懐かしい気持ちになる。「この道はいつか来た道」,現役時代の出張はいつも早朝三宮から関空行きのリムジンバスだった。
壬生寺 |
「ごめん,ごめん。なかなか仕事の区切りがつかなくて」「先生,お忙しいのだったら言ってくださったらよかったですのに」
赤いコートの女:モディリアーニ風 |
赤いコートの女:モディリアーニ風 |
明日,3月5日は啓蟄(Insects Awaken)。地中から蛇やカエルが出てくる時期。先週は春の気配を感じる毎日だったが,今週は再び冬に逆戻り。関東以北では雪が積もっている。今はちょうど雛祭りの時期(正確には3月3日),雛あられを題材とし,高杯(「たかつき」と読む)に盛られたあられの中から目を覗かせている蛙を木版画にした。あられに埋もれている姿は,まさに「あられもある姿」
年末,街でぶらぶらしていてとても小さな額を見つけた。価格はなんと110円。サイズは約7センチ×9センチ,窓の大きさが約5センチ×約7センチの本当に小さなもの。壁にかけるだけではなく立てることもできる。それに合わせて簡単な木版画を作成した。安価でシンプルな額だから,木版画もシンプルなものにした。最初は和紙に摺ったが,図柄が図柄だけに,綺麗に摺れると版画ではなくイラストの様に見えてしまう。そこでニューブレダン紙という洋紙に摺ることにした。ちょっとした力の入れ方でかすれの程度が異なり,手作り感が増す。しかしそれがかえって木版画ならではの味がでるような気がする。
![]() |
立てた場合はこんな感じ |
明日,2月18日は雨水(The rains)。空から降る雪が,雨に変わり,それが田畠を潤し人々が耕作を始める季節ということだ。立春から二週間経ち,少しずつだが寒さも和らいできた様に感じる。このころに咲く椿の花に合わせて「椿餅」が和菓子屋さんの店頭に並ぶ。ただ和菓子は「花」をモチーフにしたものでなく「葉」をモチーフにしている。雨水の版画は椿餅とした。
椿餅は『源氏物語』「若菜 上」にも出てくる古い和菓子だ。何度も途中で挫折した『源氏物語』も,角田光代さんの現代語訳でやっとすんなりと読めた。「つばきもち」ではなく「つばいもちい」というルビがふられている。
椿餅や梨,みかんといった食べものが,箱の蓋にいろいろと無造作に置かれているのを,若い人々ははしゃぎながら取って食べている
紫式部/角田光代現代語訳『源氏物語』(東京:河出書房新社)河出文庫5,115ページ
ただ,「三月頃の空もうららかに晴れた日」とあるから,語られている時期は,雨水よりもう少し先の季節だろう。
図柄は簡単。全体を椿の葉と同じグリーンにし, 重ね刷りで濃淡をつけただけだ。紫式部をテーマにした昨年のNHKのドラマ「光る君へ」をもじって「光る餅へ」を添えた。篆刻はもちろん「雨水」
![]() |
椿餅 |
明日2月3日は立春。まだまだ寒い日が続き,月曜日からの週は気温もぐっと下がるらしいが,暦の上では春だ。しかし四季を感じるのは温度だけではない。夕方5時にはすっかり暗くなっていた12月に比べて日が沈むのが随分遅くなった。確実に春は近い。
![]() |
蕗のとう |
立春の版画は,まだ本格的な春ではないが,なんとなく春の始まるを告げるような気がする開き始めた「蕗のとう」に,立春の篆刻とキャンディーズの「春一番」の歌詞を添えてみた。
もうすぐ春ですねえ
ちょっときどってみませんか
ところで「春一番」は,歌われているように明るく楽しいものではないらしい。元来,春先、初めて吹く,最大風速8メートル以上の強い南風のことを言う。立春から春分にかけての時期に吹くこの春一番は、竜巻や突風を伴い,漁に出る漁師たちの間でもとても怖がられているとのこと。
半年ぶりのキャンプは,能勢「杜のテラス」での真夏キャンプから一転,同じ場所での真冬キャンプ。 寒さ対策は万全。ただそのため荷物が格段に増加し,ロードスターは断念,カミさんのヤリスクロスを借りてたくさんの荷物を積み込んだ。今回もR大時代の友人と一緒。
いつものテントだが遠景にはヤリスクロス |
アヒージョ |
ペペロンチーノ |
炎をみていると心が落ち着く |
野菜たっぷりのカレー鍋 |
友人撮影の夜空の星 |
子曰く 学びて時にこれを習う 亦説こばしからずや 朋有り遠方より来たる 亦楽しからずや イタリアのウルビーノ(世界遺産)にある ウルビーノ大学 の学長Giorgio Calcagnini(ジョルジョ・カルカニーニ)さんから突然「日本に行くので会いたい」との連絡があった。ところで...